モンドセレクションはお金を払えば誰でも金賞を受賞できる!?
モンドセレクションはお金を払えば誰でも金賞を受賞できる!?
今年マルタで開催された授賞式の後、「モンドセレクションはお金を払えば誰でも金賞が受賞できるのか」という問い合わせが増えているため、モンドセレクションの事務局に確認するとともに、今年公開された受賞結果の日本企業の集計調査を実施しました。
概要
受賞結果が銀賞や銅賞など期待通りでなければ非公開にすることができ、連続受賞ではない、はじめて出品した場合の金賞以上の受賞率を確認したところ誰でも金賞を受賞できる状況ではないことがわかりました。
〈モンドセレクションに関する日本企業の集計調査〉
対象商品:日本企業が2017年に受賞した商品1487品(公開のみ)
対象期間:2016年-2017年
今年受賞した商品のうち連続受賞が約57%占めている
受賞商品の中には昨年金賞を受賞した商品を再度連続で出品し受賞しているものも含まれています。
昨年と今年の日本の食品飲料4部門の受賞商品を調べた結果、今年受賞した1487品のうち、連続受賞が842品、連続でない初受賞が645品で連続受賞が約57%も占めています。
日本の食品飲料4部門の受賞商品数(2017年※公開のみ)
食品部門の初出品による最高金賞の受賞率はたったの3.3%
食品部門の日本の受賞商品数を調べた結果、最高金賞の受賞率については連続受賞の場合は29.5%、連続でない初出品の場合は3.3%で、金賞の受賞率については連続受賞の場合は53.1%、連続でない初出品の場合は33.1%で、食品飲料4部門の中で一番難しい受賞率でした。
日本の食品部門の受賞商品数(2017年※公開のみ)
日本の受賞統計は公開希望だけの数字となり、非公開分は含まれていない
出品者は、4月に受賞者に結果が通知され、その時点で受賞結果の公開・非公開を選択できるため、非公開を希望すれば授賞式で配布される受賞リストに掲載されません。今回集計したすべての数字には非公開の商品は含まれず、日本企業の非公開商品数がどのくらいあるのか公開されていないため、非公開を含む実際の受賞率は今回の調査結果よりも低くなると考えられます。
以下の世界全体の受賞商品数は、非公開が含まれたものになっています。
世界全体の受賞実績(2017年、全カテゴリー合計)
モンドセレクションとは
1961年当時、欧州でほぼすべての製品評価コンテストが主観と感覚的な判断で評価されており、製品を客観的に審査評価できる公平中立な独立機関が求められているなか、
モンドセレクションは、ベルギー王国の国家組織機関、各分野の専門家の指導のもと化学と法規を重視した客観的な審査評価を取り入れ、ジョセフバーゼ氏とジュール・ルネ・コラ氏により「公正中立で独立した品質の審査評価機関」として創立されました。
経験ある専門家が、細菌化学分析過程と官能分析過程にて審査評価を行い、客観的に品質を評価された優秀品質賞は、創立から50年以上「品質の証」として世界中の多くの人々に認知され続けています。